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静岡の家

中庭をめぐる日の光と暮らすコートハウス

 子供が独立した後、自分達の時間を楽しむための二人で住む家です。
 周囲は比較的交通量が多いため、外観はプライバシーを重視して、閉じた表情のシンプルな矩形ですが、平面は南に開いた変形のコの字型になっています。
一部2階を納戸としていますが、基本的には中庭を囲んだ平屋の家で、中庭に大きく開くことで、毎日の天候や、季節の移り変わりを、居ながらにして感じられる事を意図しています。
 東に開いた寝室に朝日が差し込む事から一日が始まり、日が回るとともに生活の場もリビングに移っていきます。午後は障子に映る西日の影を楽しみながら和室でくつろぐことが出来ます。
 中庭に差し込む光で一日の時間の流れを感じながら、自分のペースで一日を過ごして欲しいと願っています。

撮影:冨田治