公園を借景にしたスキップフロアの家
都市部にありながら緑地公園に面した緑の景観に恵まれた敷地で、公園の緑をいかに生活の風景に取り込むかが設計のテーマとなりました。
公園への見通しを良くするためと、公園を利用する人々の視線を避け家の中を覗かれない様にするために、リビングの床を半階上げたスキップフロアとしています。その結果、公園とは程よい距離感が生まれ、公園で遊ぶ子供達を見まもりながらリビングでくつろぐことが出来るようになりました。
スキップフロアを構成する階段は家の中心に配され、吹き抜けの役目を果たしています。玄関の地窓から最上階の高窓へと自然と風が抜け、家の奥まで太陽光が射し込みます。
梯子を登った高窓の外には、周囲の景観を独占できる小さな屋上が用意されています。
明るい最上階の浴室からは夕日の景観を楽しむことが出来ます。
広い玄関土間は趣味の作業スペースとして計画されました。上がり框の部分に壁に引き込める間仕切り戸が用意されていて、必要に応じてリビングと仕切ることが出来るようになっています。
スキップフロアの採用で高基礎となったリビングの床下は広い倉庫として活用しています。
撮影:黒住直臣